岐阜地区の南部に位置する羽島市は、弥生時代の初めの頃に現在に近い姿を現したと言われている。網の目のように流れる低湿地という悪条件により、いつも洪水の脅威に悩まされて来た。天正14年(1586)の大洪水により、現在の木曽川が新しく生まれてきた。これにより、東の木曽川、西の長良川に囲まれたいわゆる輪中地帯に存在することになった。以後、葉栗郡から羽栗郡へと改名され、尾張の国より美濃の国へと編入された。中世以後、羽島市の注目すべき歴史項目を順にあげると①竹鼻城②美濃路街道③円空④宝暦の治水工事などである。
民俗芸能関係では「竹鼻まつりの山車」「平方の勢獅子」「大浦の蛇踊り」「羽島の雨乞い踊り」である。 明治に至り、伝統ある美濃縞織など繊維産業が盛んになり今残る格子戸の町がその名残りである。その後、昭和29年4月1日には町村の合併により、羽島市が誕生した。そして、架橋の建設、昭和39年の新幹線岐阜羽島駅、昭和58年の名神高速道路岐阜羽島インターチェンジの開通と交通網が整備されて行った。そして、図書館、文化センター、歴史民俗資料館・映画資料館など次々と建設され文化面の充実が図られ今日に至っている。