企画展 「昔のくらしと道具展 ~ 水害と治水の歴史、水と戦った先人たち~」のお知らせ
令和7年1月7日(火)より、
企画展『昔のくらしと道具展 ~水害と治水の歴史、水と戦った先人たち~』
を開催します。
本年度は、当館年間テーマ「木曽三川治水に関わる新しい知見や研究の進展をふまえて、郷土の先人たちの願いを掘り起こし、くらしを描く」のもと、『八神城と毛利氏』・『市制施行70周年記念講演「宝暦治水」の歴史像をめぐって』に続きこの企画展を位置付け、サブテーマを「水害と治水の歴史、水と戦った先人たち」としました。
羽島市は、木曽三川を中心に形成された沖積平野である濃尾平野の一部に属します。平野を形成する木曽三川の流路は西側に傾斜しており、木曽川の自然堤防が高く、古来より羽島市域は洪水や悪水に悩まされてきました。郷土の先人はこのような困難な中で、土地の開発や様々な産業を起こしてきました。また、水害との闘いの中で非常に高い防災意識をもち、「輪中」の形成や惣村組織の結成を実現させ、郷土の発展を支えてきました。もちろん歴史的な制約の中ではあるのですが各時代、特に江戸時代には、地域の防災の知識や方策を基にした大規模な普請が何度も行われました。明治、大正、昭和期へとそれは続いていきます。
『昔のくらしと道具』はそれらとともにありました。今では風景も大きく変わり、それを語り伝えることも難しくなっていますが、将来にわたり先人の工夫や郷土の様子を伝えていく必要があります。そのことが羽島市の未来を築いていくことにもつながると私たちは考えています。
今回の企画展では、輪中形成の歴史と高い防災意識をもってくらしを守ってきた郷土の人々の災害の記憶や記録・生活誌について調査し、幕府の普請・明治以降の改修工事の治水史と関係絵図、水屋や土地利用の変遷等を併せて展示します。
先人の思いや願い、くらしの知恵や工夫を感じていただければと思います。
開催期間:令和6年1月6日(土)~ 3月17日(日)