ご挨拶 ようこそ資料館へ

ご挨拶

   歴史や文化を未来につなぐ資料館

 今から600年ほど前からあったと言われている市内堀津町の海用池(みよいけ)は,この地域を襲う洪水のたびに濁流を集め,いつまでも残る泥水は地下に染み出して墨俣川(現在の長良川)に排水させていました。

 また,海用池近くの左岸堤には「切れ処」と呼ばれる場所があり,決壊の恐れがある時には,「海用留め」を行うために人々が集まり地域を守っていたとも伝えられています。

 この海用池があるおかげでこの地域は湧き水に恵まれ,生きものは躍動し,水草などの植物は豊かに成長して耕作地の肥料として使われてきました。 

 先人たちは,力を合わせて自然の脅威から地域を守り,自然の恩恵を共有し暮らしの中に取り入れて生活してきました。

 この池が誕生して間もない年代に築城された「竹ヶ鼻城」は,関ヶ原の合戦の日を迎えることなく東軍による攻撃で燃え落ちましたが,その跡地はやがて開墾され,周囲には町並みが広がり経済的,文化的に発展を遂げてきました。
 また,こうした暮らしの中からは多くの年中行事が生まれ,文化・芸能が育まれてきました。

 当館の役割は,この地で暮らしてきた先人たちの生き抜くための知恵や努力,人のつながりに着目して歴史民俗,映画に関する資料を収集し保存するとともに,ご来館いただきます皆様にはご自身の歴史や現在を見つめ,未来につないでいただくための機会をご提供することであると考えています。

 ぜひ,ご来館いただきまして,ご意見,ご感想をお聞かせいただきましたら幸いに存じます。               

「太閤秀吉の一夜堤」脇の蓮田にて撮影 

                            館長 後藤昌美 

 


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